倫理観ちゃんのブログ

最高の人生にする

似た者同士

あたしは他人の寂しさに人一倍敏感だと思うのだ

それはきっとあたしが同じ寂しさを飼っているから感じ取れるのだろうと気付いた

 

昨日の彼はとびっきり寂しいのだろうなと思った

駅で待ち合わせてご飯を食べて一杯飲んで彼の自宅に向かった 4月だというのに雪でも降るんじゃねーのかと思うほど冷たい風が吹いていて 中央線の高架の下を 寒すぎる などと文句を言いながら歩いた 路地に入ったところで 「暖房ちょうだいよ」 と言って差し出された手に 大して暖かくもないあたしの手のひらを重ねると 彼はまるで当たり前かのように自然に指を絡ませて自分のポケットの中に滑り込ませた 大好きだったセフレは決して手を繋いだりしなかったから こういうとき動悸がしてしまう セックスするためだけに会ってるのにまるで恋人みたいに接する男たちの気持ちがわからない その度に自分が作り上げた自分でなくなる感覚を少し覚える まあこうやっていつまでも過去と比較を繰り返すのが自分のクソみたいなところだと思うんですけどね それは置いといて 

事が終わった後もずうっと腰を撫でたりキスをしたり胸をつついたり抱きしめたりする彼は 眠くなってきた と言い あたしを手と足でホールドしたまま眠った めちゃくちゃに暖かかったから 幸せだなあ なんて思ってしまった 彼と何度も夜を越えたら きっと好きになってしまいそうだと思う 恋人ではない女を 恋人のように扱うのが極端に上手いから ハイネケンを飲みながら あたしの前で 「ガチ恋はめんどくさいよねえ」って笑ったくせに お前のせいだろ ってちょっとムカついた ムカつくけど好きだな あたしと似てるからかな あと朝ちっさいアラームでスッと起きるところも好き

でも背中を向けて寝てるあたしを後ろからぎゅうって抱き締めてくれたところが一番好き