倫理観ちゃんのブログ

最高の人生にする

大人ってズルいな

年上の男の人って二回目のセックスでみんなあたしのことを呼び捨てにする。かく言うあたしは「さん」付けで呼んでいる。そして基本的に敬語だ。なぜなら敬語とタメ語の混ざったセックスはエロいと思うし、こんな中身がすっからかんの23歳のあたしは、それくらいでしか彼らの周りの25、26のいい女たちと勝負出来ないと思っているからだ。

 

夜待ち合わせをして、あたしの家まで手を繋いで帰って、お風呂場でキスして「あかん、我慢できんくなるやん」って関西なまりの優しい声で言われて、これがシャンプーで〜とかって説明してリビングで彼がお風呂を終えるのを待つあの時間を永遠に繰り返していたいと思う。男の人と夜歩くなんて、飽きるほどやってきたけど、彼との帰り道はなんだかホッとするような、例えるならコンビニの中華まんを持って帰る帰り道みたいな感じがした。

 

いっぱい軽いキスをして、丁寧に抱いてくれるから好きで、ひっついて寝る時に100回くらい「好きです」って言おうとしてしまった。けど踏みとどまって「そんなにちゅーしたら好きになっちゃいますよ」って言った。そうしたら「じゃあもっとちゅーしよかな」って笑うのめっちゃズルいな、そんなこと言ったらあたしの方がズルいか。

目を閉じて寝たフリをしていたら、頭を撫でてくれたこととか、あたしの方を向いて寝てたって言うからなんでって聞いたら、「倫ちゃんがこっちで寝てたからだよ」って言うところとか、可愛い、たまらん、って言いながらあたしを抱くところとか全部好き。これみてたら早く付き合ってって言ってよ。頼む

シングルA面の女の子

「仕事を頑張りたい」という気持ちと「仕事したくねえ!不労所得だけで生き延びたい」と思う相反する感情が、同時に存在するようになるということは社会人にならなきゃ分からなかった。そこでなんとか折り合いを付けていける女になりたいと思うこの頃です。多分あたしはしょっちゅう「仕事行きたくない〜うう〜」ってグデグデになることがあると思うんだけど、その時に過剰反応する男は嫌で、恐らく土日も家に帰ってきても仕事したりするんだと思うけど、あたしはそういう職種だって理解しているし、好きでやってるから、それに対しての不満を、あたしに対する心配に擬態させて投げ付けてくるみたいな男は最悪だと思っているのですが、この前会った男の子は「仕事そこまで一生懸命になれる女の子っていないから、本当に尊敬するし良いなって思う」って言ってくれたのが、すごい効いた。あたしは根っからの男脳で、数値が出るからには自分で恥ずかしくない結果を出したいし、周りにも認められたい。それを「尊敬」という言葉で表現してくれたことが死ぬほど嬉しかった、多分。今まで付き合ってきた男って、尊重するフリして結局あたしを自分の支配下に置きたかっただけなんだろうなって思った。

そういうわけで、この前は「好きかも」ってスイッチの後アルコールが回って腕を組んでキスをしていた。

「ちゅーしていい?」って聞いたとき、ヒールを履いたあたしよりも、8センチくらい高い目線を落として首を曲げてキスしてくれたのが、また「好きかも」って思った。何にも言わずにあたしの電車のホームまで送ってくれたのが嬉しかった。幸せのハードル下がりすぎてて恐ろしいな。

どうせまたあたしのことなので半年ぐらいで飽きてしまう未来も見えるんだけど、追いかける恋愛しか向いてないような気がするんだけど、仕事頑張りてえ〜〜って思ってる時に、素っ気ない男を待っている間に割く脳みそのリソース無いなって思ってしまった。あたしのことを自分と同じ人間として評価してくれる人に彼氏として側にいて欲しいと思っている気がする。それは下に見るとか、逆に「凄いね、俺にはそんなことできない」って神格化?してくることも含めて、もう精神をすり減らしたくない。彼氏、じゃなくてもいいんだけど、セフレ、でもいいんだけどそれは別に。だけど彼氏という肩書にこだわりたくなるのは、その所属であるから不自由で無い場合もあるからなんですよ。例えば夜フラッと家に行く、旅行する、部屋にパジャマを置いていく、その行為のひとつひとつに理由を発生させなきゃいけない関係はそろそろ容量的に限界が来ているような感じ。

まとめちゃうと(これはもうずっと言いすぎて、友達にも笑われるくらいなんですけど)、風邪をひいた時に無条件でポカリ持って側にいてくれる存在が欲しくなったりする年齢になってしまったんだよなあ、ってしみじみ感じる23歳。哀愁、早くない?

まあでもすごく感じるのは、23歳ってもう学生じゃないし、皆間違えたくないんだろうなって伝わってくる。「中身をちゃんと見てから付き合いたい」とか中身とか会って3回で分かるわけなくない?いいけど別に。傷付く体力も精神力も多分ない人が多い、大学生に比べて。だからセフレとしてキープしとくのが楽なんだと思う。生身で人間とぶつかるの地獄すぎるし疲れるもんなあ。けど一般的に言う清く正しい恋愛が、いつも正解なわけではないとは思うけれど、でも一般的に受け入れられる恋愛は、最初からそのルートの入り口に立っていることは分かる。B面で収録予定だった曲がA面として発売されることは滅多にないのと同じ。あたしは昔からシングルのB面の、アルバムにも収録されないような曲をエンドレスリピートで聴いてるような女でしたが。あたしの自意識の強さは、A面で歌われるような扱いやすいものではないということです、日の目を見たいね。

 

 

無題

あたしがタバコを吸っていたら好きになってくれていたかな

あたしがもう少し大人だったら好きになっていてくれたかな

あたしが東京に就職していれば好きになっていてくれたかな

あたしがあの時物分かりのいいフリをしなければ、何か変わっていただろうか

自販機やコンビニで買えない嗜好品の銘柄を揃えてみて肺を真っ黒にしてフィルターに赤い口紅を付けてみたかった

いつもそんなことを考えて意味も無いくらいの涙を流しているのは全くもって非生産的だしあたしが毛嫌いしている女そのものでウケる

あなたに出会って今まであたしは2人彼氏がいたわけだけど、もう別にいらないや

あなたじゃないと意味ないよとか嘘っぽい言葉でもいいから言える勇気とか可愛さとかあればよかった

大丈夫なフリすんのだけ得意でも何にも上手くいかないって1年前のあたしに伝えてあげたいけどもう時間は戻んないし

 

あたしたちはあの頃には戻れない

夢で会えたら

今日、夢に好きな人が出てきた。

 

地元が一緒なだけで、学年も違うのに、学校だって違うのに、夢の中で彼はあたしの高校の先輩だった。学祭を一緒に回っていて、楽しそうに写真を撮る他の生徒を見て「陽キャはいいよなあ、俺もああやって写真撮りてえ」と夢の中の彼が笑うので、あたしは「あたしと撮りましょうよ」って言おうとしていた、言えなかった。

あたしの教室まで並んで歩いて、部屋にクラスメイトがいるのを見て、入ることを諦めた。一緒にいるところを見られたら絶対に突っ込まれる気がしたし、彼はそれを望んでいないように思えたから。

「俺の教室行くかあ」って歩き出した背中を、夢の中のあたしは必死に追いかけていた。人でごった返す廊下で、すれ違う人に羨ましいと思われている気になって誇らしかった。なにより彼が自分のテリトリーにあたしを入れてくれることが嬉しかったように記憶している。彼の教室には、彼の友達らしき男の人がいて、後ろに立つあたしと彼を見比べて「えっ彼女!?」と驚いた。知っていたけど、夢でも現実でもそう答えると分かりきっていたけど「いや、違う」と素っ気なく答える彼にあたしは傷付いていた。でも平気なフリをして微笑んでいた。

 

そこで夢は覚めた。

 

事実、あたしが彼に会ったのは一年前で、彼の大学生時代の彼女は知っているその時を、あたしは知ることはできない。彼のインスタにコメントをする地元の女の子は知っているその時を、あたしは思い出として話すことはできない。知り得なかった彼のその時を、あたしは夢でしか補完することが出来ない。夢から覚めてそんな事に気付いて、当たり前なのに悔しくて仕方がなかった。

触れることもできるのに、キスだって、セックスだってできるのに、手に入れられなくて、なんかもうおもしろい。

それにあたしはとうとう夢でも彼に対して臆病になりすぎてしまっていて、もうダメだなあなんて笑った。

 

何度か彼が出てくる夢を見たことがある。

その中で、決まってあたしは抑えきれない「好きです」って言葉を口走ってしまって、彼は困ったように笑っていた。現実では口にできない言葉を夢の中で消化していた。それさえもできなくなってしまった。

情けなくて消えちゃいたい。

 

でも今日も泣くことしかできないから自分を騙して傷付いてないフリしてる。

彼に出会ってからそれだけは上手くなった。偉いじゃんって褒めてよ、気付いてないだろうけど。

 

我ながらクサすぎるブログのタイトルにセンスねえなあってゲラゲラ笑った。

ほらみんな笑ってくれよ、この滑稽な女の恋を。

 

bitter than coffee

コーヒーにはクリープを入れる派。砂糖はいらない。そういえばこの前バイト先で食べたコーヒーゼリーは、全く甘くなくてただ苦いだけの固形物、最悪だった。起き抜けに彼が淹れてくれるコーヒーはいつもブラックだ。‪苦くて美味しくはない。しかし彼が使わないのならば、きっとあの家にクリープは無いのだろう。家に泊まりに来る女のためにわざわざクリープを買うような律儀な男でない事は、もう知っている。多分。他の女の子のための歯ブラシやメイク落としが無くていつも安心するけれど、それはあたし以外に女の子が来ていないことの証拠にはならないのと、同じだ。そういうわけで、あたしは絶えず不安で押し潰されそうになっている。

 

電車の窓を流れる景色は灰色。天気は曇り。彼のインスタグラムをストーキングして知ったばかりの彼が好きなアーティストの曲をダウンロードして、哀愁に浸る。彼の聴いている音楽も、勧めてくれた映画も、全て手に入れた。手に入れた気がしているけど、実際のところ月額定額制、所謂サブスク。あたしはなにも手にできていない。勿論彼の事もだ。‬


‪例えば、会う予定が無しになったとか、そういう事であたしは捨てられたような気持ちになる。あたしの自尊心は砂の城。些細な事ですぐに崩れる。けれど彼は恐らく、逆の事があろうとも、射精する機会が1,2回減ったとしか捉えないだろう。そのような捉え方をお互いが出来ない時点で、あたしたちの関係はとっくの昔に破綻していたのかもしれない。勝負で言えば、あたしは彼に出会った瞬間から負けている。細かいところを記述すると、まだ寒さの残る春の夜、彼の最寄駅、彼の家までの道で手を繋いだあの時。‬「あ〜めっちゃ犯したい」って半笑いで彼があたしの頭を撫でた時から、射精した後もキツく抱き締めていてくれた今朝まで、ずっと、あたしは彼に敵わない。

 

通りがかり、俺が稼げるようになったら連れてってあげる、って言ってくれたお店のこと多分忘れられないけどいい?あたし、そういうのすっごく根深いタイプだよ。あたしたちの関係は、どう足掻いたってセフレと一括りにされるだけの関係で、当たり前だけれど未来はない。別れ際に交わす「またね」という言葉も確実ではない。約束をするなんて愚かだなあ、と流れる景色を遮断するように目を閉じた。

 

彼に会った後はいつも、決まって悪夢ばかり見るようになる。

はやく、はやく助けてよ、ねえ。

逃れるために他の男に焦燥的に抱かれるのも、本当に馬鹿にしか成せない術だなと呆れ返る。

 

コンビニで店員に怒られながら買った缶チューハイを煽った。柑橘系特有の苦味が舌に残って不快だった。あたし苦いのは嫌い。コーヒーも、恋愛とかも。

苦しまずに死ねると思うな

あたしは出来るだけ穏やかに死にたいけれど、恐らく神様は、あたしみたいな人間のそんな希望は聞いちゃくれないだろう。多分あたし、誰かに腹を刺されて死ぬ。それは、あたしが切ったセフレかもしれないし、それともその子のことを好きな女の子かもしれない、奥さんとか娘とかかもしれない。不倫はしていませんが、

 

あたしは色恋するしかあたし自身の居場所を作ることが出来ないし、男の人にチヤホヤしてもらわなければ、自身の価値を見出せない。好意が悪意に変わるのは簡単だし、その悪意の強さは恐ろしい。刹那的に生きてきたつもりだけれど、あたしはまだ死ぬのが怖い。死んでもいいかと思いつつ奔放な振る舞いをし続けるのに、死への恐怖は人並みだ。痛いのが嫌だと思うのはダメだろうか。助けてください、かみさま、

Please kill me by yourself.

 

 

「今日、あなたの隣で寝ながら、あなたと手を繋いで家に帰る夢を見たの」

 

 

ずっと好きだった あたしはあたしを誤魔化してきたけど ずっと彼のことが好きだった

前来たときよりも片付いた部屋に あたしではない女の影を見つけた気がして悲しかった 彼がお風呂に入っている間 その痕跡を見つけようとしているあたしは情けなくて惨めで泣きそうだった マグカップ 歯ブラシ 化粧水 エトセトラ

 

夏にあったときみたいに帰り道にバッグを持ってくれる優しさは

申し訳ないですって言うあたしに自分のバッグを渡して交換ねって渡してくれる優しさは

誰にでも見せるのだろうか

ベッドの中であたしを思いっきり抱き締める弱さは

もっと楽に生きられたらいいのにって笑う弱さは

あたしにだけ見せて欲しいよ

 

彼はお酒を飲まなくなった代わりにタバコを増やした タバコが吸えないあたしは置いてけぼりでジンジャーハイを飲む ウイスキーが濃くて音と熱気で悪酔いする 気持ち悪い あたしもタバコを吸おうかな 初めて思った 煙に巻かれた彼の横顔が綺麗だった 好きだと思った

 

 

「あなたの彼女になれるのなら したかった仕事も辞めて 買いたいお洋服も諦めて 土日休み普通のOLになって東京に住むよ」

 

 

彼の腕の中で柔らかいルームウェアに顔を押し付けられながら あたしは いっそのこのまま死ねたらいいのに そう強く願った 彼の優しさと弱さとズルさに押し潰されて死ぬ 死因は適当に窒息死でいい